2009年11月25日水曜日

クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団


30年以上も前の話です.1977年10月から1年半ばかり,私はある仕事でロンドンにいたことがあります.仕事で徹夜と言うことも結構あったのですが,コンサート三昧の生活もしていました.
当時のロンドン交響楽団(ロンドンシンフォニー)の主席指揮者はアンドレ・プレヴィン氏.ロンドンで有名なもう一方の楽団はロンドンフィルハーモニー管弦楽団ですが,そこの主席指揮者はベルナルド・ハイティンク氏.彼はオランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現在はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)も兼務していたかと思います.
さて,ハイティンク指揮するロンドンフィルですが,きりっと引き締まりきびきびした演奏で好きでした.一方のプレヴィン指揮のロンドンシンフォニーは何かもやーっとした感じ.あまりすっきりした感じがしませんでした.私にとってはロンドンシンフォニーの方がネームバリューとして有名と思っていたので何か違和感がありました.
それが,..
あるとき,クラウディオ・アバド氏(彼は当時ウィーンにいたと思いますが)がロンドンシンフォニーの客演指揮をしたとき,今までのロンドンシンフォニーとはまるで違った音がしました.もやが晴れて非常にすっきり,躍動感も含めて,私好みの音が鳴り響いたのです.指揮者によってこんなにも違った音になるのかと本当に感じ入りました.
私が帰日してから,アバドがロンドンシンフォニーの主席指揮者になったのを知りましたが,まさに,うべなるかなでした.その後のベルリンフィル音楽監督就任も私にとっては納得の出来事でした.

クラシックミュージック

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