2009年12月15日火曜日

ヴェルディ レクイエム チョン・ミョンフン 東フィル


ヴェルディのレクイエムですが,初めて聴いたのが今年2月,チョン・ミョンフン指揮,東京フィルハーモニーの東京オペラシティコンサートホールでの定演です.この演奏は,まさに感動という感で圧倒されました.この感覚があったので,先日記述の,録画ビデオでのバレンボイム/ミラノ・スカラ座管弦楽団の演奏に不満があったわけです.
でも,冷静に考えると,このような大曲を,ホールのライブで聴くのと,あまり高級とも言えないAV機器で聴くのとはそもそも大きな違いですよね.比較したのは,ちょっとごめんなさい,です.

2009年12月14日月曜日

ダニエル・バレンボイム ヴェルディ レクイエム


ジャクリーヌ・デュ・プレの夫君であったダニエル・バレンボイム,若かりし頃のピアノ演奏や指揮を私は何度か見たことはあったのですが,先日久々にテレビで拝見.録画してあった,「NHK音楽祭2009」の初日,ミラノ・スカラ座管弦楽団による,ヴェルディ/レクイエムです.バレンボイム,すっかり貫禄がつきましたね.私自身の年も感じ入りました.
さて,演奏の方ですが,なにかしっくり来ませんでした.テレビと言うことで,当然,私の設備の問題が大きいですが.やはり,この曲は実際のホールで,繊細な音,声から,ダイナミックな響きまで体で感じる必要がありそうです.テレビのテロップで流れる歌の訳が,私目には邪魔になった感もします.

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2009年12月7日月曜日

ジャクリーヌ・デュ・プレ ロイヤル・フェスティバル・ホール


ロイヤル・フェスティバル・ホールといえば,天才チェリストと言われたジャクリーヌ・デュ・プレを見かけたことがあります.多発性硬化症という難病で87年に亡くなっていますが,私が見かけたのは亡くなる10年ほど前です.当然そのときも,もう車椅子で,付き添いの人と,バルコニー席に入っていきました.夫君のダニエル・バレンボイムのピアノ協奏曲が演目でした.曲は何だったでしょう? 恥ずかしながら忘却の彼方です.
彼女の生の演奏を聴きたかったですね.日本に帰ってから,CDやLDを集めました.

Amazon: ジャクリーヌ・デュ・プレ

何でもクラシック

2009年12月4日金曜日

ロイヤル・フェスティバル・ホール クワイア席


以前,滞在していたロンドンではロイヤル・フェスティバル・ホールにもよく行きました.最初の頃は日本に比べてチケットが随分安いということもあり,よい席を取っていたのですが,滞在終わり頃は,あまり贅沢していてはいけないなと,クワイア席(聖歌隊席:舞台の後ろ)をもっぱら取りました.
さて,その席,日本ではその頃,そのような席自体があるホールは少なく,ましてや観客に開放することはまだなかった時期で,私には初めての経験でしたが,指揮者の顔がまともに見られ新鮮でした.ただ,音楽的には? 臨場感あり,迫力がありますが曲の全体がわかりません.前述の東京オペラシティコンサートホールの舞台横バルコニー席よりは音のバランスは良かったかもしれませんが.かなり昔の話であまり覚えていません,一度,ティンパニーのすぐ後ろだったときは圧巻でした.ちなみに曲はベルリオーズ,幻想交響曲.ロンドンフィルだったと思いますが,指揮者は誰だったでしょう....?


Amazon: ベルリオーズ「幻想交響曲」

2009年12月3日木曜日

ハーディング マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」


マーラーの交響曲第2番も好きな曲です.色々な指揮者,楽団の演奏を集めました.ライブで聴いたのは前述のダニエル・ハーディング/東京フィル,2006年4月の定演です.ハーディングが日本のオケを振ったのは確か,これが初めてなのではなかったでしょうか.演奏会後,彼が若手指揮者の中でもっとも期待されている旨も東フィルの団員の方から伺いました.確かに若々しい,流れるような指揮でした.
さて,この演奏会,東京オペラシティコンサートホールですがそのときの私の席は,舞台向かって左上のバルコニー席.舞台の真横です.このような位置の席,初めてですが,これはもう大変な経験.視覚的にはハーディングの顔もよく見えます.ただ,音は右からヴィオラ,コントラバス,左からソプラノ,打楽器,管楽器,が迫ってきます.ホールの構造上と思いますが,その席からはヴァイオリンの音がよく通ってきません.もっぱら低音弦と管,打楽器の音が谷底から湧きあがってくるのですから,今まで聴いたことのない演奏,新たな経験でした.おかげで,今まで知らなかった,気づかなかった,音,および第二番を発見.面白かったのも事実です.




何でもクラシック

2009年12月1日火曜日

マーラー 交響曲第6番イ短調 第2,3楽章の演奏順


マーラーの交響曲第六番は,ベルナルド・ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウのLPレコードで初めて知りました.低音弦のダッダッダッで始まる行進曲に身震いの感がしたものです.その後,ライブでは前述のカラヤン/ベルリンフィル.最近では(といっても2008年2月ですが),ダニエル・ハーディング/東京フィルで聴きました.ハーディングはそれ以前,彼をあまりよく知らないときに,マーラーの第2番を同じ東京フィルで聴きましたが,お,やるじゃん,という印象.そのあと,彼が有望な若手と言うことを知ったのですが.それはそれとして,当日のハーディングの第6番,私は,楽章の演奏順,第2楽章:アンダンテ,第3楽章:スケルツォというのを初めて聴きました.それまで,ハイティンク,カラヤンにしろ,バーンスタイン/ウィーンフィル,アバド/ベルリンフィル,アバド/シカゴシンフォニー等々,私の聴いてきたCDやLDではすべて,第2楽章がスケルツォ,第3楽章がアンダンテです.ですから,それが逆になっている演奏は私にとっては非常に奇異な感がしました.第1楽章が余韻がさめないうちに第2楽章でまた「ダッダッダッ」と押してくるのが非常に新鮮だと思うのですが.それが第1楽章「アレグロ・...」,第2楽章「アンダンテ・...」,第3楽章「スケルツォ」というのは陳腐な気がするのです.また,第3楽章としての「アンダンテ」が静かに終わった後,終楽章がチェレスタとハープで開始されるこのつながりも,たまりません.
当日のプログラム,野本由起夫氏の楽曲解説では,この楽章の順番の論争について教えてくれていて,今後は「アンダンテ→スケルツォ」の順番が定着していくのではないか,ということですが,ボクはいやだな.もっとも,私自身,過去ずっと聴いてきた刷り込み効果があるかもしれませんが.



何でもクラシック

2009年11月30日月曜日

マーラー交響曲 カラヤン


マーラーの交響曲を生で聞いて印象深かったのは,これも随分昔の話になりますが,カラヤン/ベルリンフィルの来日公演で第六番を聴いたとき.東京・杉並の普門館での演奏会でしたが,ともかく大きな会場で,前方斜めの柱が邪魔になったことを覚えています.
カラヤン/ベルリンフィルのライブはそれが最初で,最後になりましたが,出だしからのまた,終楽章の圧倒的な音に酔いました.また,あの印象的なアダージョも満足でした.
Webで調べてみると,その演奏会は1979年10月だったようで,カラヤンの亡くなる10年程前ですが,演奏後,精根尽き果てた感で退場する姿を思い出します.

2009年11月27日金曜日

ベルナルド・ハイティンク マーラー交響曲第五番


クラウディオ・アバドを知ったのは,私のロンドン滞在も最後近かったかと思います.それまでは,前述の理由によりベルナルド・ハイティンクとロンドンフィルの音が好きでした.そのハイティンクが当時のアムステルダム・コンセルトヘボウを引き連れてロンドン公演を行いました.私の聞いた演目はマーラーの第五番.感動しました.それまで,マーラーは第一番の巨人程度しか聴いたことがなかったのですが,この曲のハイティンク,コンセルトヘボウの演奏,圧倒的な音とまた繊細さ,たちまち魅入られてしまった次第です.

前述したように,帰日してから,ブラームスの交響曲全集はアバド/ウィーンフィルのLPを購入したのですが,その後,思い切って(もっぱら,財布の面でですが)ハイティンク,コンセルトヘボウのマーラー交響曲全集を入手しました.
両全集,CDで出ないものですかね.

2009年11月26日木曜日

なぜ,指揮者によって音が違うのか?



オーケストラの音が指揮者によって違ってくるのは当然のこととしてよく言われます.ですが,私にとって,ロンドン交響楽団の音が,アンドレ・プレヴィンとクラウディオ・アバドとでこんなにも違うものかと,まさに愕然としました.
演奏自体が違うのはわかります.テンポとか音の大小,クレッシェンド/デクレッシェンド,いわゆる情感表現としての具体的な物理表現の違いによる演奏の違い.ところが,私が感じたのは音の違い,音色も含めたすっきりさも違うのです.
そこで,私はこう考えました.指揮者の音出しの指示の仕方,これは色々個性があります.楽員にとってそろえやすいものと,そうでないもの.指揮法が「サッ」という感じと「サー」という感じ.そろってないと言っても,プロのオケメンバーですので,明らかにあってないと言うことはありません.本当に微妙な違い,それが合奏として合わさったとき,音色の違いとして現れるのではないでしょうか?
完全きっちり合うということが必ずしもいいと言うことではなく,合いすぎると機械的な演奏,ということになるかもしれません.邦楽器の演奏では,意図的に合わせないようにする場合もあります.いずれにしましても,ずれとわからないずれがオケのような多人数合奏になると音色や音の切れの違いになって現れるのではないでしょうか? 私はそう考えています.
別にプレヴィン氏がまずい,ということではないのですが,私はアバド氏のすっきりした明快な演奏が好きでした.

2009年11月25日水曜日

クラウディオ・アバド ロンドン交響楽団


30年以上も前の話です.1977年10月から1年半ばかり,私はある仕事でロンドンにいたことがあります.仕事で徹夜と言うことも結構あったのですが,コンサート三昧の生活もしていました.
当時のロンドン交響楽団(ロンドンシンフォニー)の主席指揮者はアンドレ・プレヴィン氏.ロンドンで有名なもう一方の楽団はロンドンフィルハーモニー管弦楽団ですが,そこの主席指揮者はベルナルド・ハイティンク氏.彼はオランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現在はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)も兼務していたかと思います.
さて,ハイティンク指揮するロンドンフィルですが,きりっと引き締まりきびきびした演奏で好きでした.一方のプレヴィン指揮のロンドンシンフォニーは何かもやーっとした感じ.あまりすっきりした感じがしませんでした.私にとってはロンドンシンフォニーの方がネームバリューとして有名と思っていたので何か違和感がありました.
それが,..
あるとき,クラウディオ・アバド氏(彼は当時ウィーンにいたと思いますが)がロンドンシンフォニーの客演指揮をしたとき,今までのロンドンシンフォニーとはまるで違った音がしました.もやが晴れて非常にすっきり,躍動感も含めて,私好みの音が鳴り響いたのです.指揮者によってこんなにも違った音になるのかと本当に感じ入りました.
私が帰日してから,アバドがロンドンシンフォニーの主席指揮者になったのを知りましたが,まさに,うべなるかなでした.その後のベルリンフィル音楽監督就任も私にとっては納得の出来事でした.

クラシックミュージック

2009年11月24日火曜日

ブラームス交響曲 クラウディオ・アバド


最近購入した,ブラームス交響曲全集は,前に紹介したサイモン・ラトル,ベルリンフィルのものですが,私が初めて購入したブラームス交響曲全集は,クラウディオ・アバド,ウィーンフィルのLPレコードです.まだCDが世にない時代,30年近く前の話でしょうか...
その後,アバドがカラヤンの後任としてベルリンフィルの芸術監督になってから録音した,彼とベルリンフィルのCDを全集ではなく単品で今日は第1番,来月は第2番,という具合に集めていきました.
アバドの演奏はブラームスだけではなく,ベートーベン,マーラー等も好きです.好きになった理由,それは心底感じ入った経験がありました.それは次回以降で...

2009年11月21日土曜日

石丸寛 ブラームス交響曲第4番



●ブラームス:交響曲第4番
■石丸寛指揮 東京交響楽団
CD//国内盤 {DDD} BMG-RCA*BVCC37038
 発売:93年/定価:2039円/録音:1997年ライヴ/収録時間:40分

昨日,投稿した後にインターネットで調べてみると,掲題のCDがありました.
皆中古ですが,結構な値段をつけています.(4千円台)
千円台のショップも結構あるのですが,皆「売り切れ」表示.
プレミアム価値がありますね.

2009年11月20日金曜日

ブラームス交響曲第4番 石丸寛


私が好きな交響曲の1,2位に,ブラームスの第4番が来るかと思います.好きになったきっかけの一つに,指揮者の石丸寛氏が亡くなられる前に,癌での闘病中,もう一度振りたい曲,最後に振りたい曲としてこれをあげられ,「あの天女のような...云々」とTVで言われていたことがあります.多分,第一楽章のことを言われていたのだと思いますが.
私は石丸氏と同郷の福岡出身ということもあり,また当時,氏は「題名のない音楽会」や「ゴールドブレンドコンサート」などでマスコミへの露出も多く,注目していた人でした.当時,私が興味を持っていた,邦楽器による現代曲演奏団体「日本音楽集団」で,石丸氏が客演指揮をすると,ぐっと引き締まった演奏になっていたのも,彼を好きになった一因かと思います.
はたして,氏は亡くなられる前に,「天女のような..」曲を演奏できたのでしょうか?亡くなられる前年の「石丸寛・指揮生活45周年記念・東京交響楽団特別演奏会」が最後のステージだそうですが,どうだったのでしょう?
ご存じの方いませんか?

2009年11月19日木曜日

サイモン・ラトル ベルリンフィル ブラームス交響曲全集

試聴の感想です.
さすが,名演です.全曲,きれいに弾けてます.というのは変な表現ですが,私の語彙では「きれい」という感じ.CDはスタジオ録音でしょうか,録音状態もかなりいいですしボクの思ってるブラームスです.DVDもライブでありながらパッケージ製品用にまとまっている感じ.これも変な表現ですね.
前任指揮者のクラウディア・アバドのダイナミックな演奏も好きなのですが,アバドのCDと比較して,今回のラトルのこれは,端正といった感を受けました.
間違いなく,この全集はクラシックファンにお奨めできます.

2009年11月18日水曜日

ブラームス交響曲全集 サイモン・ラトル ベルリンフィル

ブラームスの交響曲をいつ頃から好きになったのか,定かではありませんが随分前からの感はします.何か新しい演奏が出るとつい,食指が動きます.
7月はじめにEMIから掲題のCD・DVDの発売予定のアナウンスがあったとき,早速予約注文しました.
発売予定日が8月5日だったでしょうか,その前の7月30日に商品出荷の案内が来たので,販売店ではなく,販売元のEMI注文だと早めに手に入れられるのかと小躍りして楽しみにしていたのですが,結局,ヤマト運輸のデポに発売日まで留め置き.ま,発売日というのはそういうことでしょうね.

ブラームス:交響曲全集(DVD付)

2009年11月17日火曜日

チョン・ミョンフン ブラームス交響曲 ライブ収録


11/10 の東フィル定演では,7月の定演と同様に,ビデオ撮影が行われていました.
フルハイビジョンのカメラだと思いますが,随分小さくなったものですね.演奏会場でのTVカメラというと,かなり昔,大型のボックス形式のものにはお目に かかってはいたのですが,技術の進歩には改めて感心させられます.この大きさだと,舞台上にあっても,客席横にあってもあまり気になりません.7月の定演 では,サイドのカメラマンの方の腕時計と思われるものが,時々光って,ちょっと気にはなったのですが,今回はその種のことはなかったようです.
それにしても,この種の撮影は大変ですよね.どこをどのようなタイミングで写すか,ズームやパンはどうするか,等々.スコアを見ながらやってるようです が,かなり音楽的センスも要求されますよね.ディレクターが各撮影者への指示を記したシナリオを作るのでしょうか? 先日テレビで見た外国テレビ局収録の ピアノコンチェルトでは,曲のこの部分,独奏者が半分しか写ってないのはまずいんじゃないの?というのもありましたが.
この種の仕事をされてる方の苦労話,聞きたいですね.

チョン・ミョンフン指揮,東京フィルハーモニーのブラームス交響曲全集,DVDで出るのだと思いますが,大いに楽しみです.

東フィル定演 チョン・ミョンフン ブラームス

チョン・ミョンフン氏と東フィルの演奏を初めて聴いたのは,2004年7月の定演で,そのときの演目に,ブラームスの交響曲第2番がありました.
ちょっと粗い演奏かな,管がちょっと疲れてるかな,との感はしましたが,久々の生のオケの演奏に堪能したものです.それ以来,東フィルの定期会員になっ て,チョン・ミョンフン氏と東フィルというものを聴いてきていますが,氏の情熱を受け止めるべく,東フィルの皆さんの演奏,表現技術も成長してきているの では,と感じます.将来,過去を振り返ったとき,歴史に残る組み合わせだったとなるのではないかと思っています(期待してます).



マエストロ、チョン・ミョンフンの「幸せの食卓」―名指揮者が語る音楽と料理のレシピ集

チョン・ミョンフン ブラームス:交響曲第3番,第4番




11月10日は,東京フィルハーモニー交響楽団の東京オペラシティ コンサートホールでの定演でした.マエストロ チョン・ミョンフン指揮によるブラームス交響曲第3番,第4番.7月の定演では,第1番,第2番でしたので,今回はブラームス交響曲の締めです.
わくわくしながら待った最初の出だしの音は...ちょっと期待と違ってた.別に悪いというのではないのですが.ボクのイメージの音とは違うかな? 全体的 には第3番,4番とも7月の第1番,2番の演奏時と比して,ちょっとバランスが悪いという感じ.弦と管がどうも微妙にしっくり合わない.ちょっとがちゃが ちゃ,荒削りというか,でもそれが東フィルの魅力というか,若々しい演奏の音は好きです.
ちょっと,辛口の言い方になりましたが,演奏会としては満足,演奏内容も技術,情感も含めて標準以上だろうと思います.

はじめまして

初めまして.
「クラシックごった煮日誌」の「ひろ」です.
主に,私のクラシック回りの日々の音楽鑑賞経験,雑感を記していきます.
トーシローの私だけに,突飛な雑感に,逆に面白い発見をしていただければ幸いです.